相変わらずの暖冬、少雪傾向が続く札幌ですが、年明けから成人のアレルギー性鼻炎の症状がひどくなってしまって受診する方が増えています。今は花粉飛散の時期ではありませんから多くはハウスダスト、ダニアレルギーつまり「通年性」アレルギーの方が大半と思われます。当院ではこれらに対してレーザーによる治療(下鼻甲介粘膜レーザー焼灼術と言って保険適応です)や舌下免疫療法(SLIT、もちろん保険適応です)を行っているので、最初から希望されて受診する方も多くお見えです。
さて暖かくなってくるとぼちぼち本州では「スギ」花粉症が話題に上り始めますが、ほぼ全国的に今シーズンのスギ花粉の飛散量は例年より少なめと予想されています。これは昨年夏の日照不足や長雨、台風の影響と思われます。一方で北海道のシラカバ花粉はと言えば、今のところ既に昨年12月5日にウェザーニュースと日本気象協会から今シーズンの予想が発表されています。ご存じと思いますが花粉飛散量は前年夏の気温や日照時間などに大きく影響されます。ウェザーニュースの予想(https://weathernews.jp/s/topics/201912/050055/)では昨年の飛散量が極端に少な
かったこともあり前年比で195%(約2倍)、平年比84%との事。日本気象協会の予想(https://tenki.jp/pollen/expectation/)は前年比300%で例年比130%と出ています。ここに来て本日道立衛生研究所も今シーズンはシラカバ花粉が多いと予測していることに気づきました(www.iph.pref.hokkaido.jp/pollen/p_files/yosoku.htm)。
最後に私自身が近所のシラカバの樹木を実際に目視した感じでは、今年のシラカバにはかなり多量の雄花がついていることには眼を見張るものがあり例年とはかなり違う印象です。まして昨年の今頃にはどの木にもほとんど雄花が見られなかったので全く状況が違います。従ってかなりの大量飛散の可能性が高いと予想します。
今冬の暖冬傾向が続けば、シラカバの仲間のハンノキ花粉は2月中に飛散も充分考えられシラカバ花粉の飛散も早まるかもしれません。花粉症に対してレーザー治療を希望される方はお早目にご相談下さい。