2020年03月12日

 札幌で早目にハンノキ花粉が飛散し始めました!−初期療法が大事です− 


 道立衛生研究所によると(https://www.iph.pref.hokkaido.jp/pollen/pollen_info.html)
以前に当HPで予想していた通りに、札幌では2月下旬頃から例年より早めにハンノキ花粉が飛散しています。当クリニックでもここ1〜2週間のうちにシラカバ花粉症と診断のついている毎年症状の出る方で、既にハンノキ花粉によってアレルギー性鼻炎症状の出てしまった方が多数お見えになりました。中には今年初めて発症したのではと思われる方も少数ながらいらっしゃいます。3月に入って先週末から一気に気温が上がり雪解けも進んでおり、今後も天気の良い日には特にシラカバ花粉症で毎年症状の出る方は花粉の暴露に充分ご注意下さい。

   札幌ハンノキ花粉飛散状況.JPG
   2019ハンノキ2.JPG

 これも以前当HP上で述べた様に今シーズンのシラカバ花粉は例年より多く飛散することが予測されており、しかも例年より飛散開始が早まる可能性があります。4月の天候次第では4月前半や中旬頃の飛散もあるかもしれません。つらい鼻水、くしゃみ、鼻つまりによる不眠などの症状がなるべく酷くならない様にするには、まだまだ認知度が低い「初期療法」が重要です。症状が酷くなってしまってから慌てて薬物療法を始めるよりも事前に手を打っておきましょう。

 ここでおさらいですが「初期療法」とは「鼻アレルギー診療ガイドライン」によると、具体的には第2世代抗ヒスタミン薬(最もよく使用される薬剤でアレグラレジスタードマーク、アレロックレジスタードマーク、ザイザルレジスタードマークなど)や抗ロイコトリエン薬(オノンレジスタードマーク、キプレスレジスタードマークなど)もしくは鼻噴霧用ステロイド薬(アラミストレジスタードマーク、ナゾネックスレジスタードマークなど)を花粉飛散予測日または症状が少しでも現れた時点から開始としています(つまりこれらの薬剤はある程度の即効性があるということです)。その他の薬剤(遊離抑制薬、抗PGD2・TXA2薬、Th2サイトカイン阻害薬、リザベンレジスタードマーク、バイナスレジスタードマーク、アイピーディレジスタードマークなどあまり使われません)は飛散開始予測日の1週間前をめどに投与開始となっています。つまり初期療法を始めるためには遅くとも4月の中旬から下旬までには受診していただく必要があり、症状が出始めたら直ぐにでも薬物療法を開始できる様に準備しておくことが肝要と言えます。毎年花粉症の症状に悩まされる方は充分お気をつけ下さい。



posted by 凄腕院長 at 17:02| 日記