2022年02月03日

当クリニックの緊急事態


 今日現在新型コロナウイルスのオミクロン株による感染が猛威を振るっており、新規感染者数は北海道全体で3,800人弱、札幌市内で2,200人強といずれも過去最多を更新しました。当クリニックの発熱外来でも今年に入ってからの感染者数が今日現在で50人を超えました。それ以外にも一般の外来受診時に感染が疑われる方に抗原定性検査を行って数名の陽性者が発生しております。

  新コロ感染者状況3.JPG  

 本来であれば当院が札幌市と道に申請した発熱外来の時間は午前午後各30分の一日合計1時間ですが、これだけ有症状の方が増えて検査を希望する方々からの問い合わせがひっきりなしの状況でそうは言ってられません。また感染拡大を少しでも抑え医療機関の負荷を軽減するためには、感染者を早目に検知して療養してもらうのが最重要でありそれが我々最前線の診療所の役割と思っています。現状では午前午後で各3〜7名程度の検査(抗原定性検査かPCR検査)を行いうち約半数以上は陽性という実感です。とは言え予定した時間をはるかに超過しての対応には限界があり、現在のこの状況が暫くは続く(感染者数のピークは来週〜再来週あたり?)ものと思われますので今後の方針として次の通りに変更させていただきます。

 今後の2週間(2月4日〜2月18日)は診療時間を午前11:30まで、午後は17:30までに変更させていただきます。どうぞご了承ください。


posted by 凄腕院長 at 20:47| 日記

2021年11月28日

 新型コロナウイルス収束のカギは? その2


 11月25日の厚労省の新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードにおいて内閣官房の「COVID-19 AIシュミレーションプロジェクト」が実施している各種データが提出されました。その中で第5波の収束の予想を的中させたことで注目を集めている名古屋工業大学の平田晃正氏らの今後の感染予測では、東京都の第6波の1日当たりの新規陽性患者数は最大で800人強、重症者も50人程度との試算が出されました。また京都大学大学院教授の西浦博氏らの分析では、北海道の実効再生産数は推定日11月24日(最新推定感染日11月9日)で1.69。増減を繰り返しながらも実効再生産数の95%信頼区間での下限が1を超え、12月以降の新規感染者数は増加と予想しています。
 これとは別に札幌市での第6波の予測では感染のピークが12月19日頃で1日約190人程度と推計されている様です。これは5月21日に経験したピーク時727人の3分の1以下です。また前述の平田教授らによると「年末年始にかけて全国的に感染者が増加するものの1月中旬がピークで、ワクチン接種等の適切な感染対策を続ければ第5波の5分の1から10分の1に新規感染者が抑えられる」という事だそうです。

  モルヌピラビル.JPG

 と言う様な報道を眼にしてほっとしていたのもつかの間、つい数日前に南アフリカ国立伝染病研究所の発表した新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の脅威に世界中の国々が警戒を強めています。このウイルスにはスパイクタンパクだけでも30か所以上の変異が見つかり感染性が強く既存のワクチンによる免疫をすり抜ける可能性があるとの事らしいです。つい最近までは、メルクの「モルヌピラビル」やファイザーの「パクスロビド」など外来で使用可能な経口薬の抗ウイルス薬やまた皮下注射が出来るようになった抗体カクテル薬の「ロナプリーブ」などの使用できる武器が増えることでこれらがゲームチェンジャーとなりインフルエンザ相当の扱いとなる事を期待していましたが、手強い敵に対し警戒を緩めるのはまだまだ先の事の様です。既にファイザーやモデルナはワクチンの改良を表明していますがイタチごっこが延々と続かない様に願っています。


posted by 凄腕院長 at 18:56| 日記

2021年11月14日

 新型コロナウイルス収束のカギは? その1


 国立遺伝学研究所と新潟大のチームは10月に開かれた学会で、新型コロナウイルスの流行「第5波」の収束には流行を引き起こしたデルタ株でゲノムの変異を修復する酵素が変化し、働きが落ちたことが影響した可能性があるとの研究結果を発表しました。

 新型コロナウイルスには他のRNAウイルスには無いnsp14と呼ばれる切断酵素が備わっていてゲノムに変異が生じると修復する働きをします。この酵素の働きが落ちることで変異が積み重なるとやがてウイルスは増殖できなくなり自壊します。チームは国立感染症研究所の公開する新型コロナのゲノムデータを解析したところ、第5波では遺伝子の変化が起きたウイルスの割合は感染拡大とともに増えてピーク前から収束までの間は感染者のほぼ全てを占めていたとの事です。nsp14の遺伝子が変化したウイルスにはゲノムの変異が通常の10〜20倍あり、人間の体内でウイルスに変異を起こして壊す「APOBEC」という酵素がnsp14を変化させたと推測しています。東アジアやオセアニアにはこの酵素の働きが特に活発な人が多いという事です。

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 しかしこれは現時点では仮説に過ぎず異を唱える研究者もおり、その理由として挙げられる矛盾は1)ウイルスの増殖がある時点で制限されるならば増殖・感染効率の高い元のデルタ株の流行を置き換えられない、2)仮に「弱くなった」ウイルスが旺盛に増えるならば、そのウイルス自体は流行性を保っているので流行は収束しない、などです。結局のところ最も説得力があるのは、第5波での大流行による自粛とワクチン接種が急速に広まったタイミングがちょうどうまい具合に重なり流行を収束に向かわせたというものではないでしょうか。


posted by 凄腕院長 at 21:24| 日記