2020年02月28日

 新型コロナウイルス感染症についての当院の見解 ―患者の皆様へ―


 中国武漢に端を発した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は海を渡りアジア各国ばかりではなく今や世界中に勢力を拡大しつつあります。日本においては昨日(2月27日)時点での国内感染確認者(クルーズ船内の乗客やチャーター機での帰国者も含む)は894名でうち北海道内39名と都道府県別では最多となっています。
その様な状況で25日には政府が患者クラスター(集団)の連鎖を食い止めるにはこの1〜2週間が正念場との認識で感染対策の基本方針を発表しました。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20200225/1000044554.html

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 その骨子ですが主なものは1)患者数が大幅に増えた地域で重症者向けの医療体制確保のため症状の軽い人には自宅療養を求めるほか一般の医療機関でも患者を受け入れる、2)国民や企業に対し発熱や風邪の症状がある場合休暇の取得や外出の自粛、またテレワークや時差出勤の推進、3)感染拡大時の施設休業やイベント自粛要請、学校の臨時休校などで、これらを見る限り特に目新しさはありませんが北海道内では本日から(札幌市は明日から)小・中学校が臨時休校となります。

 当院の様な耳鼻咽喉科一般診療所でも日々の診療の中で新型コロナウイルスに自分も感染しているのではと心配する声を時々耳にするようになりました。現状では何時何処で感染者に遭遇しても不思議ではないと思われ、この感染症の怖いところは無症状の感染者が他人にうつすことがあるということです。おまけに我々一般診療所では検査・診断することも治療することもできませんので他の医療関係者からも強い恐怖感が聞こえてきます。しかし現時点では新型コロナウイルス感染症以外の病気の方が圧倒的に多い訳ですから耳・鼻・咽喉等の病気に粛々と対応することは当然の使命です。そのためにも患者様方及び我々スタッフを含め感染を防ぐために是非ご協力をお願いします。通常言われているのは手洗いやアルコール消毒液の使用(施設・建物入り口または当院入り口)、マスク等の咳エチケット、人込みの多いところを避ける等ですが(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000599643.pdf)(クリニックの待合室も万が一ウイルスに感染した方が居れば、感染拡大のリスクは否めません。)そのためより感染が拡大した場合の対応として1)発熱や咳等の症状がある方は自家用車内やクリニック前のロビーで待機していただく事や、2)なるべく待合室の混雑緩和のため完全予約制にすることなどを考えております。幸いなことに当院ではウェブでの日時指定予約可能なシステムがありますのでこれらについては決まり次第患者の皆様にお知らせするつもりです。

 最後に相談・受診の目安が厚労省のHPに記されておりますのでご参照下さい。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000596905.pdf



posted by 凄腕院長 at 00:35| 日記

2020年01月19日

 今年(2020年)のシラカバ花粉は大量飛散にご注意下さい!


 相変わらずの暖冬、少雪傾向が続く札幌ですが、年明けから成人のアレルギー性鼻炎の症状がひどくなってしまって受診する方が増えています。今は花粉飛散の時期ではありませんから多くはハウスダスト、ダニアレルギーつまり「通年性」アレルギーの方が大半と思われます。当院ではこれらに対してレーザーによる治療(下鼻甲介粘膜レーザー焼灼術と言って保険適応です)や舌下免疫療法(SLIT、もちろん保険適応です)を行っているので、最初から希望されて受診する方も多くお見えです。

 さて暖かくなってくるとぼちぼち本州では「スギ」花粉症が話題に上り始めますが、ほぼ全国的に今シーズンのスギ花粉の飛散量は例年より少なめと予想されています。これは昨年夏の日照不足や長雨、台風の影響と思われます。一方で北海道のシラカバ花粉はと言えば、今のところ既に昨年12月5日にウェザーニュースと日本気象協会から今シーズンの予想が発表されています。ご存じと思いますが花粉飛散量は前年夏の気温や日照時間などに大きく影響されます。ウェザーニュースの予想(https://weathernews.jp/s/topics/201912/050055/)では昨年の飛散量が極端に少な
かったこともあり前年比で195%(約2倍)、平年比84%との事。日本気象協会の予想(https://tenki.jp/pollen/expectation/)は前年比300%で例年比130%と出ています。ここに来て本日道立衛生研究所も今シーズンはシラカバ花粉が多いと予測していることに気づきました(www.iph.pref.hokkaido.jp/pollen/p_files/yosoku.htm)。

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 最後に私自身が近所のシラカバの樹木を実際に目視した感じでは、今年のシラカバにはかなり多量の雄花がついていることには眼を見張るものがあり例年とはかなり違う印象です。まして昨年の今頃にはどの木にもほとんど雄花が見られなかったので全く状況が違います。従ってかなりの大量飛散の可能性が高いと予想します。

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 今冬の暖冬傾向が続けば、シラカバの仲間のハンノキ花粉は2月中に飛散も充分考えられシラカバ花粉の飛散も早まるかもしれません。花粉症に対してレーザー治療を希望される方はお早目にご相談下さい。


posted by 凄腕院長 at 17:46| 日記

2019年12月15日

 札幌でインフルエンザの定点当たり報告数が警報レベルとなりました!


 12月13日の札幌市衛生研究所の発表によると第49週にインフルエンザの定点当たり患者報告数は31.39人となり警報が発令されました。また北海道全体では25.11人となっており留萌、浦河など9保健所管内で警報レベル、帯広、岩見沢など17保健所管内で注意報レベルとなっています。当院でも先週末に(12月14日)インフルエンザ患者さんが激増しスタッフ共々驚きました。

  インフル定点.JPG   

 また日経メディカルOnlineによると第49週に全国の医療機関を受診したインフルエンザ患者数は4万7200人となり、定点当たり9.52と急増した様です。都道府県別では北海道が最多であり、このままだと年末年始に流行のピークが来る事態も充分考えられます。救急外来や休日診療当番にインフルエンザ患者が殺到し溢れかえることが懸念されますので、医療者側も患者さん側も今からの備えが必要ではないでしょうか。



posted by 凄腕院長 at 20:45| 日記